生成りの紙面に濃緑の帯と金の細線をあしらったカバー画像。上に「大石浩之のお寺ノート」、中央に大きな見出しで「仏壇の処分は売却日から逆算|磐田市は2週間前までに予約」、下段に「ATAWI TEMPLE|磐田市の寺院データベース」と日付「2026.08.23」が並ぶ。

結論

実家を売ることが決まったのに、仏壇だけ手つかずで残っています。いつまでに片づければ間に合いますか。

引渡日から逆算します。磐田市の粗大ごみ戸別収集は原則として希望日の2週間前が申込の締切で、混み合えば収集は1か月先になります。閉眼供養の日程は菩提寺の都合で決まるので、先に電話するのは市ではなく寺です。引渡しの10週前に菩提寺、8週前に寸法と重さ、4〜8週前に市へ申込。この順番なら間に合います。

磐田市の粗大ごみ戸別収集は、希望日の2週間前が申込の締切

磐田市の粗大ごみ戸別収集は事前予約制で、原則として希望日の2週間前までに申し込む。市のごみ資源循環課が出している「粗大ごみの戸別収集」のページ(2026年4月24日更新・2026年8月確認)に、そう書かれている。同じページには「予約状況により希望の日程に添えない場合があります。(3週間から1か月程度先のご予約となることがあります。)」という注記も付く。締切は2週間前、実際に来てもらえる日は1か月先まで動く。仏壇を家から出す日は、この幅の中でしか決まらない。

先に断っておく。仏壇の扱いは宗派・寺院・地域でまるで違う。閉眼供養(魂抜き)を行うのか、僧侶に自宅へ来てもらうのか、本尊や位牌を寺で預かってもらえるのか。ここは菩提寺ごとに答えがあり、私が代わりに書けるものではない。この記事で扱うのは、その先にある「物としての仏壇を、いつ家から出すか」という日程だけである。作法そのものの整理は仏壇と墓じまいのガイドにまとめてある。

市のページを読んで、私が意外に思ったことが1つある。収集できるものの例に挙がっているのは「たんす・ふとん・学習机・ベッド・マットレス・オルガン、ソファなど」である。仏壇は品目として名前が出ていない。大きさの規定は「一番長い部分が2m以内で重さが80㎏以下のもののうち、市で回収できるもの」。家庭用の仏壇はたいていこの寸法に収まるが、名指しされていない以上、私は「出せます」と断定しない。電話一本で確かめられる話なので、確認先は記事の最後に書いた。

引渡日から逆算する。最初の電話は菩提寺、次が市の窓口

実家を売るとき、建物の中を空にする期限は引渡日(決済日)である。買主に鍵を渡す日に、残置物は無いのが原則になる。仏壇だけが最後まで手つかずで残るのは、他の家具と違って「捨てる前にやることがある」からだ。順番を逆にすると詰まる。閉眼供養の話が付いていない仏壇を収集日の朝に家の外へ出すことに、家族は納得しない。

引渡日を起点に置いて、後ろから並べるとこうなる。

引渡日からの逆算やることそこに置く理由
10週前菩提寺へ電話し、閉眼供養の要否と日程を相談する僧侶の日程は法要が集中する時期に埋まる
8週前仏壇の寸法と重さを測る。位牌・本尊・過去帳・遺影を先に分ける2m・80㎏の規定に収まるかを早く判断する
6週前閉眼供養を行うここが済むまで処分の日程は動かせない
4〜8週前ごみ資源循環課へ戸別収集を申し込む締切は希望日の2週間前。混み合えば1か月先になる
2週前収集日。立会いのうえ、前もって家の外に出しておく収集員は家の中に入って運び出せない
当日建物の引渡し残置物が無い状態で鍵を渡す

この表のうち、磐田市が公表している期限は「希望日の2週間前まで」の1行だけである。残りは私が実家じまいの相談で組んでいる並べ方で、根拠は市の規定ではなく段取りの経験にある。そこは分けて読んでいただきたい。

時期の重なりも先に見ておく。2026年の秋の彼岸は9月20日から9月26日までで、中日の秋分の日は9月23日にあたる。11月末の引渡しを想定すると、10週前は9月中旬。菩提寺へ最初の電話を入れたい週が、そのまま彼岸の直前に重なる。僧侶がいちばん動けない時期である。彼岸を挟む売却では、電話をさらに2週間前倒しするか、閉眼供養を彼岸明けに置いて収集日を後ろへずらすか、どちらかになる。菩提寺への切り出し方に迷うなら、聞く順番を先に決めておくと話が短く済む。墓じまいの相談、秋彼岸まで1か月で菩提寺に聞く3つに、その順番を書いた。

費用は1,040円+1個210円。実家じまい全体は、この制度では出せない

磐田市の戸別収集の料金は、基本料金1,040円に収集物1個あたり210円を足す形である。市のページには「収集物4品の場合 1,040円+(210円×4個)=1,880円」という計算例が載っている。仏壇1点だけなら1,250円。支払いは現金かPayPayで、現金はつり銭の出ないように用意する。1点あたりに割り戻すと、1点で出せば1,250円、4点まとめれば470円になる。基本料金が固定なので、同じ日にまとめるほど1点あたりは下がる。

ここに落とし穴がある。同じページの注意事項に「引っ越しや解体などによる大量のごみは収集できません」「原則として1世帯につき月1回の利用に限ります」と書かれている。実家を空にする作業で出る量は、この制度が想定している範囲を超える。仏壇と数点の家具までが戸別収集の話で、家財一式は別の手段になる。私は、この2行が実家じまいでいちばん見落とされる箇所だと考えている。「粗大ごみは市に頼めばいい」と思ったまま引渡日の3週間前を迎えると、月1回の枠と2週間の締切に同時にぶつかる。

運搬手段があるなら自己搬入という道もある。可燃ごみの持ち込み先は磐田市クリーンセンター(磐田市刑部島301)で、手数料はごみの重量10㎏あたり157円、現金のみ。受付は月曜から金曜が午前8時30分から午後4時15分まで、第2・第4日曜日と祝日は午前8時30分から午後0時45分まで(2026年8月19日更新のページで確認)。搬入時には「一般廃棄物処理施設 使用申請書」を出す。市内から出たごみであることの確認として、運転免許証の提示を求められる場合がある。車から降ろす作業は原則として自分で行う。仮に仏壇1本が50㎏なら手数料は785円になる計算だが、金具や金箔の付いた仏壇をどの施設へ持ち込むことになるかは素材で変わる。ここも電話で確かめる項目に入れてある。

減免は「70歳以上のみの世帯」。空き家になった実家では効かない

磐田市の戸別収集には、基本料金1,040円の免除制度がある。対象は2つ。身体障がい者手帳の1級から3級の交付を受けている方のみの世帯と、70歳以上の方のみの世帯である(いずれも世帯分離は除く)。どちらも民生委員の確認が要り、民生委員が署名または記名押印した減免申請書を事前に用意しておく必要がある。

この条件を実家じまいの時間軸に置くと、効く時期が限られていることが見えてくる。親が実家に住んでいて、その世帯が70歳以上の方だけで構成されている間は対象になる。親が施設に移って住民票が動き、家が空き家になってから子世代が申し込む段では、もう「70歳以上の方のみの世帯」ではない。仏壇を出す判断が遅れるほど、この1,040円は使えなくなる。

1,040円の差そのものは大きくない。私が言いたいのはそこではない。この制度は「誰の世帯から出たごみか」で条件を決めていて、家の名義や相続とは別の物差しで動いている。実家じまいでは、こういう別の物差しが窓口ごとに顔を出す。墓地使用許可証の名義、改葬許可を出す市町村、そして粗大ごみの世帯要件。同じ1軒の片づけなのに、主語が毎回入れ替わる。名義の側で同じ形の壁にぶつかる話は墓の名義変更をしないとどうなる|2026年の登記義務化と同じ壁に書いた。仏壇・墓・家の情報を1枚に集めておくなら実家カルテの欄を同時に埋めておくと、二度手間にならない。

今日できる確認は3つ。最後は菩提寺に聞く

磐田市は粗大ごみのリユース連携も明記している。市は株式会社マーケットエンタープライズと連携協定を結び、一括査定サイト「おいくら」への案内を出している。株式会社ジモティーとも連携協定があり、市のページには「収集した粗大ごみの中で再利用できると判断し、戸別収集利用者様のご了解を得た物は、地域情報サイト『ジモティー』に出品し、リユース品として希望者へ無料で譲渡させていただくことがあります」と書かれている。仏壇でその話になるとは考えにくいが、了解を求める仕組みがあること自体は知っておいていい。了解するかどうかは家族が決められる。

私はこう考える、として書く。ここから先は体験談ではなく、家の相談を受ける側からの意見である。仏壇を粗大ごみとして出すことに、私は「それでいい」とも「よくない」とも言えない。市の制度は仏壇を寸法と重さで扱う。それは行政の仕事として正しい。ただ、家族が引っかかるのは料金でも寸法でもなく、「これをごみに出していいのか」という一点である。私はその問いに答えを持っていない。持っていないから、日程の側だけは先に確定させておく、という案内をしている。閉眼供養の日が決まると、家族の話し合いの進み方が変わる。決めやすくなるのではなく、決める順番が見えるようになる。

今日のうちにできる確認は3つある。

  • 菩提寺に電話し、2つ聞く。「仏壇を処分することになったので、閉眼供養をお願いしたい。空いている日はいつか」「位牌と本尊はどう扱えばよいか」。金額の話はその次でよい。
  • 仏壇の一番長い部分の寸法と、おおよその重さを測る。2m以内・80㎏以下が磐田市の戸別収集の規定である。台と本体が分かれる形なら、分けた状態の数字も控えておく。
  • 磐田市ごみ資源循環課 資源循環推進グループ(電話0538-37-4812、受付は午前8時30分から午後5時15分)に、「仏壇は戸別収集で出せるか」「自己搬入するならどの施設か」を確認する。品目の例に仏壇が載っていないので、ここは自分で聞くしかない。

今日、処分そのものを決める必要はない。売らない選択も、仏壇を小さくして持っていく選択も残っている。ただ、閉眼供養の日程と仏壇の寸法の2つだけは、どの道を選ぶにしても必ず要る材料になる。決めるための材料が1つ増えた状態。今日の成果はそれで足りる。仏壇まわりの記事は仏壇の記事一覧から辿れる。

料金と手順は市のページで確かめられるが、仏壇の作法に市のページは答えない。閉眼供養の要否も、位牌や本尊の預かりも、寺ごとに違う。最後は菩提寺に確認していただきたい。

FAQ

よくある確認

磐田市の粗大ごみ戸別収集は、いつまでに申し込めばいいですか。

原則として希望日の2週間前までです。磐田市ごみ資源循環課のページには、予約状況により3週間から1か月程度先の予約になる場合があるとも書かれています。引渡日が決まっている実家じまいでは、収集希望日を引渡しの2週間前に置き、申込はさらにその1か月前を目安に入れておくと余裕が出ます。

仏壇を処分する前に、閉眼供養は必要ですか。

必要かどうかは宗派・寺院・地域で違うため、菩提寺に直接聞いてください。聞くのは「閉眼供養をお願いしたいが、空いている日はいつか」「位牌と本尊はどう扱えばよいか」の2点で足ります。布施の額を含め、答えは寺ごとに違います。一般論を自分の家の答えとして使わないほうが安全です。

実家の片づけで出た家具を、まとめて戸別収集に出せますか。

まとめては出せません。磐田市のページには「引っ越しや解体などによる大量のごみは収集できません」「原則として1世帯につき月1回の利用に限ります」と明記されています。仏壇と数点の家具までが戸別収集の範囲で、家財一式は自己搬入か、市が案内する民間許可業者への依頼になります。

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Sources

出典・確認先

  1. 参考 磐田市「粗大ごみの戸別収集」

    2026年4月24日更新・2026年8月確認

  2. 参考 磐田市「可燃ごみの持ち込み」

    2026年8月19日更新・2026年8月確認

  3. 参考 国立天文台「令和8年(2026)暦要項」

    2026年8月確認

制度・金額・期限は変わります。相続、税、登記にかかわる個別の判断は、税理士・司法書士などの専門家と菩提寺にご確認ください。 本記事は一般的な情報であり、特定の寺院・家・土地についての判断ではありません。

大石浩之(磐田市/不動産業・宅地建物取引士)の顔写真

この記事を書いた人

大石浩之(磐田市/不動産業)

富士ヶ丘サービス株式会社 代表取締役/宅地建物取引士

磐田市で実家じまい・相続・空き家の相談を受けています。菩提寺や墓の話は、家をどうするかの相談と必ず同じ場に出てきます。 その現場で見たこと・聞いたことを、判断できるところとできないところを分けて書いています。

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